高齢者のヒートショックへの対策と予防法について解説!
テレビで最近、頓に聞くようになった「ヒートショック」。
皆さんも、一度は耳にされた事がおありでしょう。
でも、その症状や原因をはっきり言える方は、多くはいらっしゃらないのではないでしょうか。
しかし、年間に約14000~17000人と言われ、何と、交通事故の死者よりも多いのです。
これは、詳しく知る必があるでしょう。
早速、その秘密を紐解きましょう!
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ヒートショックとは?症状は?
ヒートショックとは、簡単に言うと【急激な温度変化で、身体がダメージを受ける事】を言います。
具体的な例を挙げると、
①居間→冬場の風呂場の脱衣所(血管収縮→血圧急上昇)
②脱衣(血管収縮→血圧急上昇)
③入浴(血管収縮→血圧急降下)
このパターンが分かりやすい例です。
血圧の急な上下は、心臓に過重な負担を掛け、心筋梗塞や脳卒中につながります。
そして、そのヒートショックが引き金になり、失神したり、心筋梗塞になったりして、そのまま浴槽で溺死してしまうのです。
では、その症状とは、どのようなものなのでしょうか。
これも簡単な例を挙げます。
冬場の事ですが、暖房の効いた部屋から、暖房の効いていない寒い部屋に行くと、身体がぶるぶる震えると思います。
これが【ヒートショック】の症状です。
それ以外になると、脈拍の変化や血圧の変動。
それが酷くなると、心筋梗塞、脳血管障害等が出現してきます。
高齢者がヒートショックを起こしてしまう状況や場所
では、どう言う人がこの症状を起こしやすいのでしょうか?
実は、はっきりパターンが分かっています。
●65歳以上である事
●高血圧、糖尿病、動脈硬化の持病持ち
●肥満気味
●睡眠時無呼吸症候群等の呼吸器系の持病持ち
●不整脈持ち
●熱い風呂が好きな人
この様なパターンの人がなりやすい、と言われています。
このような人が、次のようなシチュエーションに遭遇した場合、起こりやすいと言われています。
あくまでも、上のような状況に当てはまる方が、寒い冬場に、一番風呂でかなり熱めの風呂に、入ろうとしている状況を、思い浮かべてみてください。
その方は、さらに夕食後で、お酒を飲んでいます。
暖かい暖房の効いた部屋から、トイレに行きました。
トイレは寒かったので、暖房の効いた部屋に戻り、ストーブで温まってから、そそくさと風呂に行きました。
そして、寒い脱衣所で体の芯まで冷えた状態になり、いつものように、熱い風呂にさっと入りました。
急激な温度変化が起こる、可能性のある場所を考えてもらうと、分かると思います。
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高齢者のヒートショックへの対策と予防法!
高齢になると、体のあちこちが老化し、どの器官も弱くなっています。
特に、血管は鍛えようがありませんので、目に見えず、その機能低下が分かりにくい器官です。
まさにこのことが、高齢者のヒートショックによる事故を増やしているのです。
どのようにすれば、高齢者のこのような事故を減らせるのでしょうか?
それは、いたって簡単です。
ヒートショック状態に、陥りやすいシチュエーションがあったと思います。
あの状態を無くせばいいのです。
つまり、冬場のトイレや脱衣所を、温めておくのです。
ヒーターや電気のウオーマーでも良いですし、温風器でも良いでしょう。
風呂場の脱衣所は、風呂場の戸を入る少し前に、開けておくのも良いでしょう。
そのほか、食事の後は飲酒していなくても、注意が必要です。
食事後は、誰でも血圧が上がっていますので、用心するにこした事はありません。
飲酒しているなら、尚の事です。
最低でも酔いが覚めるまで待ってから、少しぬるめの風呂に、長く入るようにしましょう。
なお、水をコップ一杯でも飲んでおくと、血液がドロドロの状態を作りにくくします。
また、冬場はいやでも体は冷えています。
いきなりお湯を体にかけるのではなく、手足からかけましょう。
つまり、心臓から遠い所に、順次かけていくようにしましょう。
また、浴槽から出る時に、急に立ち上がらない事です。
立ちくらみやめまいで、倒れたりする事もあります。
高齢者は、一番風呂に入らない事です。
最後に
風呂に関する習慣は、なかなか変えにくいと言われます。
実際に、よく聞きますが「うちのおじいちゃんは、一番風呂の、それも熱いのが好きで、どうしてもそれじゃないと嫌だって言う」と言う話があります。
男尊女卑の時代の悪しき習慣が残っていて、男が一番風呂、と言う観念の高齢者が多いと思います。
実際に、現在80歳以上の方は、そう言う実態を経験していらっしゃって、小さい頃にはそのような教育を受けておられたはずです。
そう言う方は、なかなか難しいと思います。
実は、そう言う方こそ心配です。
しかし、高齢者になると、なかなか頑固でもあります。
その時は、こまめな声かけで対応すれば良いと思います。
うるさがられた時に初めて、心配だからと言う気持ちを伝えれば、きっと分かってくださる事でしょう。
お孫さんと同居なら、お孫さんにその役をお願いすると、効果はてきめんかも知れません!
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